「雨と泪」
そう、あの日・・・
名雪のお母さん、つまり秋子さんが意識を取り戻した。
名雪や相沢君は凄く喜んでた。
北川君も安心したような感じで喜んでた。
でもあたしは素直に喜べなかった。
秋子さんが目覚めた日、二月一日に…
美坂栞とか言う少女が亡くなったから……
あたしには妹なんていない……
なのに……なのに、何でこんなに苦しいのよっ！
何でこんなに……
悲しいのよ……
ザァァ……
雨が降ってる……
この季節にはめずらしいわね、普通なら雪なのに……
そして、道行く人があたしを不思議そうに見ている。
それもそう、この中、傘もささずに歩いてるんだもの、誰だって不思議に思うわ……
でも、今のあたしに傘なんてさす気にはなれなかった。
そんな資格さえあたしには無いと思ったから…
妹を……栞を拒絶して……それでも栞は最期に笑顔で………
「お姉ちゃん……ありがとう、そして…ごめんね……」
その瞬間、あたしはやっぱり栞が大好きなんだ、ってことに気付いた。
そしてそんな栞を拒絶してしまった自分に絶望した。
それからは毎日、夢に、「お姉ちゃん……」と、泣いている栞が出てくる。
その夢にもう、あたしは耐えられなかった……
こんな最低な姉がどこにいるって言うのよ……
そんなあたしには、もう誰とも会う資格が無い……
名雪や相沢君…それに、北川君とも……
だから多分、今のあたしは泣いてるんだと思う。
でも、雨に打たれて泪なんだか雨なんだかわからなくなってる…
そして暫く歩いて道路に出ると、一台のトラックが近づいてきた。
あたしは避ける気なんか起きなかった。
このまま死んじゃっても良いとも思った。
こんな人間が生きていてもしょうがない……
このまま天国へ行って栞に殴られに行くのも悪くないわね……
でも多分、あたしは天国さえも行けない……
ごめんね、栞……こんな最低な姉で……
そして目を瞑り、全てを諦めた瞬間……
「危ないっ！」
誰かに抱きかかえられると、歩道まで引っ張られた
「馬鹿野郎、危ねぇだろうがっ！」
トラックの運転手がそんな事を言うと、そのまま走り去っていった……
「おい、大丈夫か？美坂……」
「……北川…君？」
あたしを助けてくれた人物、それは北川君だった
「びっくりしたぞ、美坂が傘をささないまま歩いてると思ったら、そのまま道路に出るんだから…」
「……何で助けたのよ…」
「えっ？」
「何で死なせてくれなかったのよっ！あたしにはもう生きる資格なんて無かったんだからっ！」
「ちょっと待て、美坂。少し詳しく説明してくれないか？何がなんだかわからん」
「いいわ、話してあげる。あたしにはね、栞って言う妹がいたの……」
そしてあたしは北川君に全てを話したの。
栞が次の誕生日まで生きられなかったこと。
あたしが栞を拒絶したこと。
それでも栞が笑顔で「ありがとう」って言ったこと。
そんな自分に絶望をしてしまったこと
そして話し終わった後、北川君を見ると呆然としている。
無理も無いわね。
「だから、あたしにはもう、生きる資格なんてないのよ。だからあたしは…」
再び道路に向かって歩き出すと
「美坂っ」
北川君に腕を捕まれた
「北川君放し…」
パシッ！
乾いた音と共にあたしの頬に痛みが走った。
それは北川君があたしの頬を叩いたからだ。
「美坂、そんな事言うなよ……お前は妹さんが大好きなんだろ？」
「そうよ、でもそんな妹をあたしは拒絶したのよ」
「でも、妹さんは最期に美坂に「ありがとう」って言ってくれたんだろ…」
北川君の肩が徐々に震えてきてる。
「そうよ……そんな妹を最期まで受け入れなかったあたしに…」
「それでも妹さんは美坂のことが好きだったんだろっ！！」
北川君が怒鳴るように言う。
「何で死のうと考えるんだよっ！そんなんでお前の妹さんが喜ぶとでも思ってんのか……？」
北川君が寂しい瞳であたしを見る。
それが怖かったのかあたしも大声で
「あんたなんかに何がわかるっていうのよっ！あたしのこの……家族を失った悲しみが……」
あたしはそれを言い終わる前に意識が途絶えた。
「う……ん…」
目が覚めると、あたしは自分のベットに寝ていた…
確か北川君と外で会ってた気がするんだけど…
それにあの北川君の眼……
なんであんな説得力があったのよ。
あたしはあの眼を見て、思わず甘えそうになった。
北川君にあたしの悲しみなんて判るはず無かったのに………
すると部屋のドアが開き、そこからお母さんが入ってきた。
「香里……目が覚めたのね。お母さん、心配したのよ。あなたが四日も目が覚めないから…」
「え、あたしそんなに眠ってたの？」
「そうよ、確か…北川君とかいったかしら、あなたのクラスメートとか言ってた子があなたをおぶってきてくれたのよ」
北川君が……
あたしはあんな酷い事を言ったのに…なんで……
「お母さん、今何時？」
「七時半だけど…」
「あたし、学校行くわ」
せめて北川君に謝らなくちゃ……
「大丈夫なの？」
お母さんが心配そうに聞いてくる」
「大丈夫よ、なぜか身体の調子は良いし」
「そう……気をつけてね」
そしてあたしは何日か振りに学校へ行った。
「香里……大丈夫？」
教室に着くと名雪が心配そうに駆け寄ってくる。
「大丈夫よ。心配かけて悪かったわね」
「ううん、いいんだよ。わたしだって心配かけたし…」
「それから秋子さんの調子はどう？」
「うん、順調だよ」
名雪がいっぱいの笑顔で言ってくる。
ある意味あたしの元気の元はこの名雪の笑顔かもしれないとも思ったりする。
それにしても北川君の姿が見えないわね。
「それにしても北川君は？」
すると相沢君が
「あいつ、ここ三日、学校に来てないんだ」
「三日…確かあたしを助けた日の次の朝から学校にきてないのね」
そんな事を考えてると石橋が教室に入ってきた。
そして放課後
「美坂、あとで職員室に来てくれ」
帰り際、石橋にそんな事を言われ、あたしは職員室に行くと
「これ、三日分のプリントだ」
石橋から、数枚のプリントが渡される。
そして…
「それまでは北川が届けてくれたんだがな」
北川君……そんなことまでしてくれたの………なんで…？
そんなあたしの考えをよそに石橋が
「その北川なんだが、ここ三日、連絡さえついてないんだ。美坂、ちょっと見てきてくれるか？」
「でも、親御さんに連絡すれば…」
「このことはあまり他言したくないんだが、北川は一人暮らしをしてるんだ。家族はいるらしいんだが……」
「らしいんだが……なんですか？」
「そこから先は教えてくれなかった……と、いうことで美坂、頼んだぞ」
「だから、どうしてあたしなんですか？他の男の人にでも……」
あたしも男の人の一人暮らしの部屋に入るのは正直、あまりいい気分はしない
「同じ学級委員じゃないか。だから頼んだぞ、ちなみにこれがプリントと北川の住所だ」
そんなこんなで今、あたしは北川君の家の前にいる。
ピーンポーン…
いくらインターホンを押しても反応が無かった。
ガチャッ…
ドアノブに触れると、鍵がかかっていなかったみたいで、ドアが開いた…
なんて無用心な…
そう思いながら家の中に入ると……
意外ときれいな部屋だった。
もっと男の人の部屋って汚いと思ったけど。
「はぁはぁ……」
すると、隣の部屋で苦しそうに息をしているのが聞こえた。
多分、北川君だと思う。
隣の部屋を見るとかなり苦しそうな表情をした北川君が横になっていた。
「ちょっと…これやばくない？」
そう直感したあたしは北川君の額に手をあてる。
凄く熱かった。
とりあえずあたしは冷えたタオルを北川君の額に乗せた。
ここらへんは一応栞の看病してたから、手際は良かったわ…
拒絶して以来、一度も看病して上げられなかったけど…
そして、汗でべとべとになっていた寝着を着替えさせようとタンスに向かった。
北川君には悪いけど、この際、仕方が無いわね。
そして着替えさせようと上着のボタンを外し脱がしたときだった。
北川君のその上半身を見てあたしは言葉を失った。
青あざ、切り傷、火傷、北川君の身体には数え切れないほどの傷があった。
一体北川君にどんな過去があったっていうの…？
一通り着替えも終わり、椅子に座りながらあたしは思った。
聞きたい半分、怖くて聞けない……
そんな事を考えてると、北川君が目を覚ました
まだ、焦点のあってない眼であたしを見ると、驚いたように目を見開いて
「み、美坂……？」
「お邪魔してるわね」
「な、何でここに…？」
「い、石橋に頼まれたのよ。それにあたしを助けてくれたお礼もまだだしね……べ、別に変な意味できたんじゃないんだからね…」
あ、あたしったらなんでこんなに焦ってるのよ。
これじゃまるで北川君のこと……
でもさっきの北川君の寝顔、ちょっと可愛かったっけ…ってなに言ってるのよっ、あたしっ！
「お、お〜〜い、美坂ぁ〜生きてるか？」
「えっ、あっ、何？北川君…」
もう、あたしの馬鹿、これじゃ変に意識してるとこばればれじゃないの…
「ありがとな、美坂……」
笑顔で北川君が言ってくる。
ちょっとドキッとした…もう落ち着きを取り戻せないあたしはろれつが回らず
「え、あ、いいえ気にしないで……」
「だって看病してもらった上に着替え……」
北川君の言葉がそこで止まった……
「あ、あたし帰るわね。じゃあ、お大事に……」
「ああ………」
バタン…
「はぁ……」
外に出た途端、思わず溜息が出た。
北川君の今の雰囲気、絶対に触れてほしくなかったところよね……
嫌われたかな、あたし………
今度、会った時に謝ろうと思い、家に帰ろうとしたとき
「あの……」
「はい？」
あたしは後ろから誰かに呼びかけられ振り向くと、そこには三十代後半と思われる女性が立っていた。
「潤君……北川潤君のお友達の方ですか？」
「はい、そうですけど……」
「あの……お話したいことがあるのですが、お時間、よろしいでしょうか……」
「ここで良いかしら……」
公園のベンチに女性が座ると
「まずは自己紹介をしなきゃね、私の名前は涌條霧華(ゆうじょうきりか)、あの子の小学校の頃の担任よ」
北川君の小学校の先生？
なんで今になって……とりあえず自己紹介だけはしないとね…
「始めまして、北川君のクラスメートの美坂香里です」
あたしもそれにつられて挨拶をする。
「でも何であなたみたいな女の子があの子の家に行ったりしたの？しかも一人で……」
霧華さんが不思議そうに聞いてくる。
「北川君、風邪を引いたらしいんです。それであたしが看病を……」
「じゃあ、あなたあの子の体の傷のことは……」
「はい、今日知りました…」
「じゃあ、話しても平気ね」
「何がですか？」
あたしが不思議そうに聞くと
「あの子の過去のことよ」
そして霧華さんは息を吐くと
「あの子の父親は早くに死んでしまったの。そして母親は暫くすると再婚した。それからなの、その父親から虐待を受けたのは」
「えっ？」
あたしは素っ頓狂な声をあげた。
まさかあの傷が虐待の後だなんて…
「殴られ、蹴られ、あまつには、煙草の火まで押し付けられてたの。そして泣いては、うるさいと怒鳴られまた暴力……」
霧華さんが本当につらそうな声で喋る。
「それに一番酷かったのが……性的虐待を受けたこと……」
「性的虐待って……」
「あの子、今でもかなりの中性顔でしょ？」
「はい……」
確かに北川君はかなりの女性的な顔をしてるわね……ってまさか…
表情に出たのか霧華さんはあたしの顔を見て
「あなたの考えてる通りよ、女装させられ、父親やその仲間達に犯されたの……」
「そんな……」
「それを知った私はあの子を施設に入れたの、でも人間恐怖症に陥ったあの子が心を開くはずもなく……」
「そこでも虐待を受けた……」
「そう、そして中学卒業までは私の家に住んでたの、でも一度も他人に心を開くことは無かった…」
「でも、今の北川君は…」
そう、あたしの知ってる北川君は相沢君と馬鹿やったりして人懐っこい性格の……人だった
「あなた、あの子が放課後、誰かと一緒にいるとこ見たことある？」
そういえば……北川君、いつもバイトとか言って誘いを断ってたわね。
「あの子……学校で演じるのが精一杯なのよ。そしてバイトで昔の辛さを忘れ……」
………もやはあたしには言葉が出てこなかった…
「あの子、学校以外で人と触れ合うことは無かったのよ…」
これではっきりした。
あの時、あたしを助けてくれた時にあたしに向けたあの寂しげな眼は……
それなのに……あたしは北川君になんて事を……
「あなた……あの子の事…」
「えっ…？」
あたしは霧華さんの言葉で我に帰った。
そして、気付いたら泪があふれ出ていた。
「美坂さん、これからも…あの子……潤君のことお願いしますね」
そう言うと霧華さんは去っていった。
そして、あたしは暫く泪が止まらなかった……
翌日、まだ風邪が治らないのか北川君は学校に来なかった。
そしてあたしはまた放課後、北川君の家にきている。
あれから丸一日…あたしの心の整理も出来た。
そしてインターホンを押すと
「はい…」
「美坂です。北川君、入っても良いかしら……」
「あ、ああ……」
あまり乗り気じゃない声が聞こえる。
昨日、あんな別れ方しちゃったからね、無理も無いか…
ガチャ…
「お邪魔します…」
すると椅子に北川君が座っていた。
「身体のほうは大丈夫なの？」
「ああ、明日には学校行けるさ……」
「そう……」
それ以来、会話が止まる……
こらっ、しっかりしなさい！あたし！何の為にここに来たのよ……
「北川君、昨日はごめんね。突然帰っちゃって……」
「気にするなよ美坂、見たんだろ。オレのこの身体を……これは…」
「いいの、言わないで！もう知ってるから……昨日霧華さんに教えてもらったから……」
「霧華先生が……」
すると北川君は……
「こんなやつなんだよ、オレは……美坂に偉そうな事言っておきながら、こんな情けない…」
「……ねぇ、北川君………」
「なんだ？美坂…って……っ！」
北川君が大きく目を見開いた。
まぁ、あたしが北川君に不意打ちのようなキスをしたからなんだと思うけど……
暫くして唇が離れると少し軽く息をした北川君が
「み…美坂？」
「北川君、あたしねあなたに本当に感謝してるの。あそこで助けてくれなきゃ、本当にあたしは最低の姉になっていたから」
「でも、オレは……」
「そしてそんなあなたにあたしは酷い事を言ってしまった…………ごめんなさい……」
「そんなこと………」
「だから今度はあたしがあなたを助けてあげたい。ずっとあなたの傍であなたの支えになってあげたいの……」
「なぁ、それって……」
「これ以上女の子に何か言わせるのは、野暮ってものよ…」
本当に恥ずかしいんだから早く答えを頂戴よ、北川君っ！
さっきのキスだってよく考えればあたしのキャラじゃないし………
そう考えてると、北川君は優しくあたしを抱いてくれた。
「美坂……ありがとう…オレ……本当に嬉しい………オレだって美坂のこと好きだった……でもオレにはそんな資格無いと思ってた…」
北川君が肩を震わせながら言う。
北川君……多分泣いてるんだと思う……
だからあたしは北川君とずっと抱き合っていた。
お互いの温もりを確かめ合うように……
「あたしね昨日、夢を見たの」
「夢っ？」
「そう、あの子が死んでから初めてあの子が笑った夢を見た……そしてあの子があたしにちゃんと幸せになってくれって言ってくれたの」
「そうなんだ……」
「だからあたし、決めたの。北川く……いえ、潤と一緒にこれから歩いていくって……」
「ありがとう………香里……」
そうしてあたしと北川君はもう一度キスをした。
今度は不意打ちでない、正真正銘のキスを………
あたしは弱い……
誰かの支えがなければ生きていけない…
でもそれは潤も一緒……
だから弱いもの同士、支えあって生きて行ければいい。
だからこそ、人の温もりを感じられるから。
だからこそ、人の弱さを判ってあげられるから。
だからこそ、人を愛せるから。
ねぇ、栞……
お姉ちゃんこれから頑張って生きていくから……
こんな最低な姉だったけど……
あなたの言われたとおり幸せになるために……
一人では無理だけど……
あたしには潤が居てくれるから……
だから……
上でしっかり見守っててね、栞……
＜ＥＮＤ＞
投票結果
ａｓｈ (採点:1)
北川君の過去が…ちょっと作りすぎって感じました。それだけの深い傷を負ってる人間が、たとえ作り物であっても演技であっても、学校であれだけ明るい姿を演じられるとは到底思えないのですが。
荒野草途伸 (採点:1)
ネタも展開も安易すぎます。
広木 (採点:1)
心理描写、設定、展開に説得力なし
akira (採点:4)
香里と北川が結ばれるちょっと意外なエピソード、北川の過去や、香里の決別、読んでてとても楽しかったです。
naoki (採点:1)
薄いですね。前半部分で結末から人間関係まですべてわかってしまいましたし。
ugen (採点:2)
話の作り方が」単純すぎ。
taka (採点:2)
ダークですね・・・。表現に少し引いてしまった面も。
夏葵 (採点:2)
三点リーダーの多用はやめましょう。
十七夜 (採点:3)
同情と共感の違いは、体験からくるのでしょうね。
Alice (採点:3)
全体的な物語のプロットと言う感じ。今回のコンペには少し勿体無かったかもしれない。短過ぎるという部分と、足早な展開がソレに当る。読んでいて、強引な展開だけど、流れとしては妥当なところが結構あったので…。ストーリーとしては充分にそそられるものがあった。なるべくならば、これは中編くらいの長さで読んで見たいと思うったのだが…。
かずき (採点:5)
え〜はなしや。ハッピーエンドなのでなおさらいい。
コーダイ (採点:3)
かなりいい作品です。おもしろかった〜〜
グＥ (採点:4)
非常にいい話だと思いました。ただ悔やむべきは…傷のなめあいに感じてしまったことですね。（そのようなつもりはないのでしょうが・・・）
naka (採点:3)
いいＳＳです。普通なら満点です。しかし「美坂栞とか言う少女が亡くなったから……」これが２点下げた理由です。この時の香里の心情として、「美坂栞とかいう」とは絶対に表現しませんね。この時点で、香里は栞を拒絶したことを後悔しているはずです。
kuryu (採点:3)
いい感じです。
雨音 (採点:3)
北川君の設定は良いような悪いような…
由樹 (採点:5)
こういうお話にはメチャ弱いです。
白 (採点:4)
なんか終盤の北川の過去がかなりダークだ・・・。
ＪＩＭＭＹ (採点:3)
全体の評価は４なんですが、どうしても納得出来なかった点がありまして、1点引きました。霧華先生が「今日傷を見たばかりのクラスメートの香里」に対して、性的虐待の過去までしゃべってしまうのは問題かと。「北川に好意がある」事に気がつくのは話した後な訳ですし。「2人がお互いに好意を持っていて、支え合える関係になれる」と先生が悟る、というエピソードが入った後で、北川の過去を香里に語る展開ならば、文句無く５を付けた話でした。
神崎隆一 (採点:3)
内容は満足です。ただ…（三点リード）が多すぎて読みづらいのが難点。
Ｇａｒａ (採点:1)
元担任、口軽すぎ。たまたま香里だったから良かったけど、なんでもないただのクラスメートだったらとんでもない事になったと思う。
藍翔 (採点:4)
点線がすごいです。かなり感情移入して書いたんですね。僕も同じようなものなのでわかります。
神代 悠 (採点:3)
うぐ…ヘビーだぁ。ちょっと展開急ぎすぎかな？
Ｖｉｓ (採点:4)
香里の浮き沈みが激しいですね。浮き上がりのきっかけがもう少し詳しく書かれていたら良かったかと。
Time (採点:4)
予想外の展開！ 北川は、原作どおり明るい設定で出てくると思ったら、北川の意外な過去の設定。結構、思い切った内容ではないでしょうか…。だからこそ…、の三連描写…、私は結構こういう書き方は好きです。
橘征五郎 (採点:1)
まずは基本的な文章作法の勉強を。三点リーダー（……）の使いすぎ。余韻を出したいのだろうがやり過ぎは見苦しい。もう少しプロットを真剣に考えてみるべき。いきなり「いいわ、話してあげる」などと告白を始めるだろうか。四日も寝たきりなら病院に運ばれないだろうか。その後起きていきなり学校に行けるだろうか。勘のいい香里が北川の体を見て虐待の跡だと気付かないことがあるだろうか。ストーリーがどうこう以前の問題。ストーリーも問題。北川が虐待を受けていたからといって、だから香里を助けたというわけでもないだろう。この話自体は北川の虐待という要素を抜いても成立する。シリアス感を増し感動を呼ぶために重い設定を付け加えるというのは、手抜きであるしそもそも勘違い。死や幼児虐待を扱ったからといって感動的な話になるわけではない。文章力も低すぎる。
はぐ (採点:1)
採点不能「読むのやめました」 感じた事：言葉の使い方が悪いです。台詞の使い方も。ゲーム本編の言葉だって使って効果が出る場所とその全く逆の場所もありますし
全採点
5点 : 9
4点 : 31
3点 : 60
2点 : 42
1点 : 36
このSSは、作者の方に二次著作権が存在します。
転載、無断引用を固く禁止します。
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