「祐一争奪決定戦！！」
桜舞う季節、春。
全てはこの一言から始まった…
「ねぇ、みんなでピクニックに逝かない？」
この名雪の何気ない一言から悲劇は幕を開けた…
何となく字が違うのは気にしないでおいたが…
ある意味俺にとっては合っていたかもしれない。
よもや、あんなことになろうとは…
『朝〜、朝だよ〜』
「…………」
「朝ご飯食べてピクニックへ行くよ〜」
「…………」
「朝〜、朝だお〜」
「………？」
「謎ぢゃむ持ってピクニックに逝くお〜」
「持っていくな！！」
朝。
昨日、名雪が密かに声を録音した目覚ましで目が覚める。
にしても、嫌な目覚め方だ…
「…と、今日はピクニックか」
そう、全ては名雪の一言から始まった、この「みんなとピクニックで嬉しいんだお〜作戦」は今日発動する。
ちなみに、何故「作戦」なのかは名雪にしかわからない。
「楽しみだな」
この時はまだそう思っていた。
先にある不幸（？）を知るまでは…
「……やっぱりいつものメンバーだな」
今日集まって『いつものメンバー』とは…
だおー、あうー、うぐぅー、アイス娘、はちみつくまさん、拳の女王、天然お嬢様、おばさん娘、世界最凶主婦。
そして、ナイスガイ祐一だ。
「誰がナイスガイだって？」
と、香里が突っ込みを入れてくる。
「もしかして、今の全部筒抜け？」
「ええ」
…俺って、サト○レ？
「サト○レじゃなくて、自分で言ってるのよ」
ぐあっ、痛恨の一撃。
「うぐぅはボクの名前じゃないよっ」
「祐一！！あう〜って何よぅ！！」
「そんなこと言う人、嫌いです」
「……ぽんぽこたぬきさん」
それぞれの抗議を一心に受ける俺。
まったく…俺も罪な男だぜ。
「あははーっ、勘違いは身を滅ぼしますよ〜」
佐祐理さん、さらりと酷いこと言わないで下さい。
「ヲイ！！俺の名前が入ってなかったぞ！！」
ちっ、このままさわやかに忘れようとしていたのだが……
「いたのか北バカ…」
「ふっ…香里の行く場所なら天国だろうが地獄だろうが付いて行くぜ！！」
「なら一人で地獄に逝くことね…」
香里から強大な気を感じる。
「喰らいなさい、滅殺豪波動拳！！！」
「ちょ、ちょっと待てくれ、かお……」
ジュッ！！！
北川の気が消えた…
迷わず逝けよ…北川…
「さあ、行きましょうか」
今までのことを無かったかのように言う秋子さん。
「ところで、行き先はどこですか？」
「それはですね…」
「確かに…ここなら絶好のピクニック場所ですね」
着いた所は『ものみが丘』
街全体が見渡せられる、この街の隠れスポットだ。
特に、夕日の照らされる街並みは綺麗だったな…
そうだろ、真琴？
「美汐〜肉まん出して〜」
「それは、秋子さんに言いなさい」
……花より団子って奴か？
「そうですね、そろそろお昼時だしランチタイムといきましょう」
「「「賛成〜」」」
秋子さんの意見に反対する者は誰もいなかった。
いや、詳しく言えば、反対『出来ない』。
何せ、秋子さんにはあの『ぢゃむ』があるからな…
「さあ皆さん、召し上がって下さい」
さすがは秋子さん、どの料理も超一品だ。
サンドイッチにおにぎり、から揚げ、たこさんウィンナー、卵焼きetc……
とにかく凄い。
「相沢、俺にサンドイッチ取ってくれ」
ランチボックスから少し離れたところに奴はいた。
にしても…生きていやがったか…北バカ…
「ほらよっ」
俺はおもむろにランチボックスからサンドイッチを取り出して北川に渡した。
渡したサンドイッチの中身が、おれんぢ色の物体だったことは、あえて無視した。
良い子の読者は内緒だぞ♪
ほどなく北川が謎ぢゃむサンドイッチを口に入れる。
２分後、北川が居た場所にはオレンジ色の液体となった元・北川があった。
ご愁傷様〜…
そして、俺も食事を開始することにする。
「おいしいですね〜」
「……このたこさんウィンナー、めちゃくちゃ嫌いじゃない」
舞、その表現はどうかと思うぞ…
「でも、佐祐理さんのお弁当も凄くおいしかったですよ？」
「……（こくこく）……」
「あははーっ、ありがとうございます」
舞、佐祐理さんと仲良く昼食を食べる俺は他の者にどう移っているだろうか？
それを証明出来る視線が俺の背後に４つ。
「祐一……」
「祐一君達、仲良さそうに食べてるね…」
「なによぅ、祐一のくせに〜」
「わたしの祐一さんに…」
どうやら４人の嫉妬の炎はメラメラだ…
「はい祐一さん、あーん……」
「え……んぐ！？」
佐祐理さんの奇襲攻撃。
祐一は、卵焼きを食らった！！
「おいしいですか？」
「…え、ええ…」
ぷちっ
ふと背後から、異様なオーラを感じる。
「「「「私の祐一（君、さん）に手を出すな〜！！！！」」」」
後ろには、今にもスーパーサ○ヤ人になりかけの名雪・あゆ・真琴・栞がいた。
ヲイヲイ、シャレになってないぞ…
「倉田先輩！！祐一さんから離れてください！！」
「そうだお〜、祐一は私の物だお〜！！」
「何、寝言言ってるのよ、祐一はわたしのよぅ！！」
「ねぇ、祐一君はボクを選んでくれるよね？」
俺を物みたいに言わないでくれ…
「相沢さんは、おモテになりますね」
「天野…それは同情か？それとも嫌味か？」
「言葉通りじゃないの？」
香里が呆れた顔で言う。
「あ、あはは…」
４人の剣幕に佐祐理さん、押され気味。
「……佐祐理は悪く無い」
…舞もいたか…
かくして、ここ「ものみが丘」で『祐一争奪決定戦』の幕が切って落とされた。
「賞品は祐一さん自身ですね」
「秋子さん…冗談はやめてください…」
「じゃあ、私達は観戦といきますか美坂先輩？」
「そうね」
とりあえず、今の状況。
戦闘態勢の名雪・あゆ・真琴・栞・舞の５人。
観戦の秋子さん・佐祐理さん・香里・天野の４人。
優勝賞品の俺。
そして、謎の液体こと元・北川。
まあ、そんな物はどうでも良い。
問題はこの５人だ。
まず、あゆと真琴が睨み合っている。
ＲＯＵＮＤ１ うぐぅ ＶＳ あうー
「うぐぅ！逃げるなら今のうちよ？」
「それはこちらのセリフだよっ！！」
ヲイヲイ、あゆのことを『うぐぅ』扱いとは…
真琴のランキングではあゆはかなり下位にいるらしいな。
「何よ〜、ダサいカチューシャなんかしてるくせに！！」
グサッ！！！
それ…選んだの俺だよ…
「そんなことないもん、これは７年前ボクが血まみれで瀕死だった時に祐一君からもらったプレゼントだもん！！」
「血まみれかよ！！」
某お笑い芸人のツッコミをしてみたが、吹きぬく春風が異様に寒く感じた…
「…と、とにかく誤解を招くような言い方はやめろ…」
「だって、事実だもん！！」
（ジィィィィー…………）
ふと回りを見ると痛い視線が俺に注がれている。
名雪、「私、もう笑えないよ」と言わんばかりの表情で俺を見るのはやめてくれ。
栞、その４次元ポケットから顔を出している怪しげな薬は何だ？
舞、こんな事態でも気にせず秋子さんの弁当食っているなんて流石だな。
佐祐理さん、そのいつも通りの笑顔が一番痛いです。
「ふふふ…甘いわ！！私なんて祐一から…え〜と…アレの名前何だっけ？」
いつになく強気だなマコピー。
「エロ本だろ？」
「そうそう、エロ…って違うわよ！！」
おお、ノリ突っ込みまで覚えたか、真琴よ。
「真琴…そんなの見てるの？」
天野が無表情で真琴に訊く。
「見ない！見たくない！見てたまるか！！」
出たな、マコピー三段活用。
「…ヴェールか？」
「そうよ、私なんか祐一にヴェールもらったもんね！！」
ピシッ…
場が一瞬凍る。
更に…
「結婚の約束までしたんだから！！」
パリンッ！！！
凍っていた場が音を立てて崩れる。
そして、再び先ほどよりも強力な痛い視線が俺に集中する。
先ほどの４人の視線に加えて３人…
香里、そんな冷めた表情で俺を見ないでくれ…
秋子さん、手に持っている瓶で何をする気ですか？
天野、「相沢さんは今、つかの間の奇跡の中にいるんですよ」って言いたそうだな。
まさにその通りだよ、天野。
「どうよ、うぐぅ？」
「う、うぐぐぐぐぅ…」
やはり、カチューシャとヴェールではヴェールの方が威力が高いようだ。
あゆがじりじりと下がってくる。
真琴の勝利か？
「………待って」
ＲＯＵＮＤ２ ＶＳ 舞
真琴、あゆに立ちはだかったのは舞だった。
もしかして、この不毛な闘いを終わらせてくれるのか？
俺は舞に淡い期待を持った。
……が！！
「私は祐一から、うさぎさんの耳もらった…」
チュドーーーーン！！！！
俺の脳内で核爆弾が落ちたようだ。
まさか…舞まで加わるとは…
「うさぎの耳じゃなくて、うさみみと言え！！」
とりあえず、突っ込んでおく。
「「う、うぅ…」」
いきなりの爆弾発言に、あゆ・真琴、押され気味。
「ふぇー、良いもの貰ったんだね、舞？」
「……（こくり）」
満足そうに舞が頷く。
「にしても、カチューシャにヴェール…そして、うさみみと、ずいぶん『かぶりもの』が多いですね」
ギクッ！！
「そう言えばそうね、もしかしてわざと？」
い、痛いトコつきますね、天野さん、香里さん…
「ところで舞〜、それいつ貰ったの？」
「夜の学校で…」
ヲイヲイヲイヲイヲーーーーイ！！！！！
夜って、学校って、そんなそんな…危なっかしい言い方はやめてぇー！！！
「夜ねぇ…」
「学校ですか…」
そこ！！何、納得してるんですか、天野さん！！香里さん！！
「祐一…夜にどこかふらふら行ってたと思ったら学校でそんなこと…」
「祐一さん、若いからってそんなことしてたらダメですよ？」
イーーーーヤーーーーー！！！！
どんどん暴かれる俺の過去！！
祐一ちん、すーぱーぴんちっ！！
「舞〜、夜の学校で何やってたの？」
「……魔物と闘ってた…」
「そ、そう、そうなんだよ、舞と一緒に学校に巣食う魔物と闘ってたんだよ！！」
「夜…学校……」
「一緒に…２人きり…」
もしもーし、名雪さんに栞さーん？
「実はその時の魔物って相沢君だったんじゃない？」
ぐああああああああ！！！！！
その言葉…どんな攻撃よりも一番痛いぞ…香里……
「そんなことより、彼女達いいんですか？」
「え？」
ふと後ろを見るとそこには、完璧に目が逝っちゃってる名雪・真琴・あゆが居た。
「あーー！！名雪に真琴にあゆ！！逝くなぁー！！！」
「待ってください！！！」
ＲＯＵＮＤ３ ＶＳ 栞
「栞…」
完璧に舞に軍配が上がりかかった時、栞が待ったをかけた。
「栞も何か相沢君に貰ったの？」
え…栞に何かあげたっけ？
「…アイスか？」
それくらいしか思いつかない。
「違います！！」
「……じゃあ、何？」
舞が栞を睨み付ける。
「うっ……わ、わたしが祐一さんに貰ったものは…」
「貰ったものは…？」
一同がゴクリと唾を飲む。
「祐一さんに貰ったものは…愛です！！！」
…………は？
「あらあら…」
秋子さんと栞以外の者が凍りつく。
俗に言う、『フリーズ』だ。
「だから、私は祐一さんに沢山の愛を貰いました！！」
うっわぁぁーーーー！！！！
栞、それは恥ずかし過ぎるよぅ！！！
ほらほら、みんな引いてるよ…
「ふふふ…真冬の寒空の下でアイス食べたり、絵のモデルにもなってくれたし…これも全て祐一さんの愛です！！」
うぅ、みんなしてこっちを見ないでくれ…
栞は、すでにあっちの世界にトリップしてるし…
「ふふふふふ……私、もう笑えないよ……」
ＦＩＮＡＬＲＯＵＮＤ ＶＳ 名雪
「あのー、名雪さん？」
後ろであゆ達と逝ってた名雪がこちらに向かってくる。
「祐一……私、もう笑えないよ……」
「もしもーし、名雪さーん？」
やばい、目がやばい…
秋子さんが事故に遭った時と同じだ…
「ふふふ…こんな時は…」
「こ、こんな時は？」
そう言って、名雪が何やらポケットから取り出す。
「ゆーいち目覚まし〜！！」
ヲイヲイ、お前はド○えもんかよ…
「スイッチオン〜」
名雪…壊れたか…
にしても、その目覚まし…どっかで見たことあるような…
『名雪…』
『俺には、奇跡は起こせないけど…』
！！！！！！！！！！
『でも、名雪の側にいることだけはできる…』
『約束する…』
「うわぁぁぁぁぁぁぁーーーー！！！！！」
「黙ってて！！！」
「ぐはぁ！！！」
思いっきり叫んで、目覚ましの声を消そうとしたが、香里の裏拳を喰らう。
気が付けば、他のみんなも真剣に目覚ましの声を聞き入ってる。
やめてぇ〜……
『俺は…』
『名雪のことが、本当に好きみたいだから…』
流れてしまった…
もう、いっそのこと…俺を殺してくれ……
「うふふふふ、ゆういち〜」
名雪が俺の方へ飛びこんでくる。
…が、真琴の足掛けで壮大に転ぶ。
「こうなったら、目覚ましの『名雪』の所を全部『栞』に差し替えます！！」
「あ、ずるいよ、ボクも！！」
「あははー、佐祐理達も頼みましょう♪」
「……（こくん）」
「あ、真琴がやるの〜」
「あ、ダメだお〜、それは私だけのだお〜！！」
…ひとつの目覚し時計を６人が奪い取り合う。
「本当におモテになりますね」
天野が俺を再び茶化す。
…が。
「…………」
「…相沢さん？」
「お前ら、いい加減にしろぉーー！！！！！！！」
俺が大声をあげると、６人がピタッと止まってこちらを見る。
「あのな、俺はお前らのおもちゃじゃないんだ」
周りがシーンとなる。
「確かに、みんなにプレゼントもしたし、同じ位みんなのことが好きだ」
「だけどな、それはいち友人として……」
「それなら、率直に訊きます、ズバリ、誰のことが一番好きなんですか？」
「友好を深める意味もあって……って、え？」
栞が、俺の言葉を最後まで聞かずに訊いてくる。
「そうだよ、祐一君、誰が一番好きなの？」
あゆが。
「はっきりしてよね！！」
真琴が。
「誰なんだお〜？」
名雪が。
「……誰？」
舞が。
「あははーっ」
佐祐理さんが…って、あまり変わらないか。
「「「「「さぁ、誰が一番好きなの？」」」」」
「えと…あの…その………が、がお…」
ゴンッ！！
香里に殴られた。
「どーして、そんなことするかなぁ？」
「誤魔化してないではっきりしなさい」
「え〜と……」
今まで一番の痛い視線を一気に浴びる俺。
頑張れ俺！！負けるな俺！！
「一番好きな奴は…」
「北川、お前だ！！！」
「……はぇ？」
いつの間にか復活して秋子さんの弁当を食っている北川がこちらを向く。
「一目合った時からお前のことが好きだったんだ！！」
「い、いきなり何だよ相沢…」
「あらあら…」
周りを見ると、秋子さん以外の者達が石化している。
「北川萌え〜〜〜〜〜！！！！」
「………俺もだ、相沢！！」
グシャ！！！
あ、みんなの石像が崩れた。
「北川〜！！！」
「相沢〜！！！」
抱き合う俺と北川。
「………そんなこと言う人、嫌いですぅぅぅぅぅー！！！！！！」
そう言って、ドップラー効果を出しながら栞がどこかへ走っていく。
「祐一君、ボクのことは…忘れて下さい…」
あゆが、儚げに消えていく。
「あぅ〜〜〜？」
もはや、言葉すら理解できないくらい精神が崩壊したか、真琴？
「……さようなら、祐一」
どこから出したのかわからない剣を腹に突き刺す舞。
「……祐一、今度こそ本当にもう笑えないよ……」
一生、心を閉ざすかのように言う名雪。
「お、おい、みんな！！冗談だって、もしもーし？」
「え、冗談だったの俺は本気だったのに」
北川…本当に真剣と書いてマジだったのか？
ゴゴゴゴゴゴゴ…………
ぞくりっ
「どうした相沢？」
「後ろから凄い殺気が……」
「後ろ？」
そして、後ろを振り向く北川。
見ない方が……
「うわぁぁぁぁぁぁぁーーーーー！！！！！」
あ、白目剥いて倒れた。
それほど、後ろの方達がヤバイのだろう。
俺は、何も無かったかのようにその場を立ち去ろうとする。
しかし、時すでに遅し……
「どこに行くの…相沢君…？」
「はいぃぃぃぃぃぃ！！！！」
怖いお姉さん達に名前を呼ばれて立ちすくむ俺。
そして、振り向くと……
鬼達が居た。
凄い殺気だ！！
カウンターが壊れんばかりの戦闘力だろう。
「なななななな、何の用でしょうか！！？」
声は震え、足はもうガクガクだ。
「相沢君、よくもあたしの可愛い妹を泣かせてくれたわね…」
拳の女王、香里が。
「そんな酷なことは無いでしょう」
ある意味、一番危険そうな天野が。
「あはは……」
笑ってはいるけど、目がヤバイですよ、佐祐理さん。
「……覚悟は出来てますね？」
一番怒らせてはいけない、世界最凶主婦こと秋子さんが。
「…………許して下さい」
「否了承（一秒）」
一秒で否定されてしまった…
「相沢君覚悟はいい？」
香里が両拳にメリケン…いや、カイザーナックルを装備して言う。
「そんな物装備する人、嫌いです」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァァ！！！！」
「お前はジョ○ョかー！！！！」
香里に滅多打ちにされて体が吹っ飛ぶ。
その先には…
「あ、天野……」
「相沢さんは今、つかの間……」
「そ、それは…もう…さっき聞い…た……」
「…そうですか…それでは、さようなら」
「マテー！！！！」
ガウン、ガウン、ガウン！！！！！
「そ、そんな銃、どっから出したぁー！！！！！」
「……企業秘密です」
秋子さんかお前は……
にしても今、天野が俺に向けて撃っている銃は、『デザートイーグルＡ．Ｅ１０インチバレル』と言って、
防弾チョッキの上から内臓を破壊できる世界最大級の大型拳銃だ。
……本気で殺す気らしい……
「真琴を壊した罰です…」
「罰で殺されてたまるか！！」
俺は、人間とは思えないほどの身体能力で、天野の放つ銃弾をギリギリで交わす。
マト○ックスのびっくりなほどの避けっぷりだ！！
もしかしてアレか？
人間は死をも覚悟をすると、とんでもない力を発揮するってやつか？
とにかく、必死で天野から逃げまわっていると、目の前に佐祐理さんが居た。
「どどどど、どいてください！！」
「よくも舞を……いくら祐一さんでも許しません」
「……へ？」
そう言い終わると、佐祐理さんが指をパチンと鳴らす。
するとそこには、怪しげな男性がずらりと並んだ。
「マテマテマテマテー！！！！ＭＩＢじゃないか！！！！！」
やばい、連れ去られる！！！
「みなさーん、殺っちゃってくださーい♪」
「「「イエッサー！！！」」」
イエッサーってあんた達！？
体を１８０度回転させ、再び必死で逃げまわる。
後ろを振り向くと、一方は拳銃がこちらに火を吹き、もう一方は屈強な漢…じゃなくて、男達が凄い形相で追いかけてくる。
死にたくない…死にたくない…死にたくない…死にたくない！！！！
ドンッ
「ぶっ」
急に前にあった何かにぶつかる。
良く見ると…
「あらあら…？」
秋子さんだった。
「秋子さん、助けてください！！！」
藁をも掴む思いで秋子さんに助けを求める。
「……了承」
「え！！！」
俺の顔が絶望から希望の色へと変わる。
「今、楽にしてあげますね」
「……………………へ？」
秋子さんが手に持っていた物…それは…
「ＮＯＯＯＯＯＯＯＯＯＯＯ−−−−−−−−−−−！！！！！」
※ただいま、訳あって、お見せできない場面が広がってます。
しばらく、「Ｌａｓｔ ｒｅｇｒｅｔｓ」でもご視聴下さい。
両手には〜おれんぢの〜謎ジャム〜♪
食わされて〜食わされて〜泣いて〜♪
最後まで〜食べ終わる〜強さは〜♪
もう〜無か〜った〜♪
ぢゃむを食わされていた。
嫌がる俺に、鮮やかなオレンジ色のぢゃむを食わしていた。
夕日に照らされたこの丘で、
今も食わされ続けるぢゃむの中で、
俺は、死んだはずのじいちゃんと出会った。
〜Ｋａｎｏｎ・ＦＩＮ？〜
「…で、結局相沢さんは誰が一番好きだったんでしょうね？」
「さあ〜？」
「さて、掃除も終わったし、みんなで帰りましょうか」
「「はい」」
ひでぇ……
〜Ｋａｎｏｎ・ＦＩＮ〜
投票結果
KOU (採点:1)
なんか、これって読んだ事あるもんで・・・・・・流用？
プリン＝アラモード (採点:3)
秋子さんってのは駄目ですか？
ugen (採点:1)
壊れのSSでありがち
荒野草途伸 (採点:1)
だらだらだらだらだらだらだらだらだらだら・・・・・・
アーリマン (採点:3)
なかなかよさげです
烏賊悪魔 (採点:4)
『幕張』的なオモシロさが◎。ラストのナレーションは結構ウケた。ラストにもひとつオチがつくとよかったかも
神月祐 (採点:4)
おもしろかったです。特に最後の替え歌が最高でした
TempFighterZ (採点:4)
オールキャラの壊れ系はいいですな。
竹仙人 (採点:2)
ネタが安直だと感じました。もう一捻り欲しいところです。
naoki (採点:1)
ごめんなさい、最後まで読む気、なくしました。
kuryu (採点:3)
見事なこわれっぷりでした。
橘征五郎 (採点:1)
まずは基本的な文章作法の勉強を。典型的な駄作。ギャグを銘打っているわりにはネタが面白くない。キャラの口癖を羅列しているだけで個性を掴めていない。ピクニックというシチュエーションが何の意味もない。文章が稚拙でシーンが目に浮かばない。つまらないメタ・ギャグが頻出。ありきたりの展開。使い古されたネタ。反面教師としてはよい出来だったか。
神矢 (採点:5)
呼吸困難に陥り、汗だくになるほど笑いました！ 最後の歌と夢はもう少しで人一人の命を奪うところでしたよ。
グＥ (採点:4)
ギャグが非常に面白かったです。（でもオチが使い古された感があるのが残念）
sein (採点:2)
……あまり祐一君をいじめんといてや。
コーダイ (採点:4)
こういう壊れは大好きです
かずき (採点:1)
読んでて腹たった。
白 (採点:4)
ひたすら暴走してますね（笑）
雨音 (採点:1)
SSこんぺでこの手のネタは…
Ｇａｒａ (採点:1)
定番ネタを繰り返して、落ちはジャム。安易過ぎ。
おーふな (採点:2)
途中まで面白かったんだけど……エスカレートのさせ方が惰性に流れた感じ。
Alice (採点:2)
笑いどころがいまいち掴めなかった。他作品のネタも、なんというか強引だったので、ちょっと引き。ギャグにしてはダラダラ長いし、同じような展開（真琴VSあゆ〜各メインヒロイン全員登場まで）も効果が効いていない気もする。評価：D−
舞耶 (採点:3)
かわいそうだけど自業自得！？ｗ
十六夜 睦月 (採点:5)
サブキャラがいい感じにこわれてるｗ
神崎隆一 (採点:2)
一気に流れで押しきっていく感じが他のギャグSSにはなくていい感じです。問題点はありすぎて書いてらんない……。
靖斗ＨＢ (採点:1)
祐一の取り合いで答え出さずに謎ジャムのオチ。どこかで読んだような要素のオンパレードなんですが……
浮動明王 (採点:4)
十分に楽しいのだけど惜しむらくはオチが弱いかも
taka (採点:4)
ヒデェ・・・。けど面白いからいいか（マテ
神代 悠 (採点:1)
ギャグがちょっと寒い…かな？（汗
はぐ (採点:1)
採点不能「読めません」
全採点
5点 : 6
4点 : 26
3点 : 48
2点 : 65
1点 : 55
このSSは、作者の方に二次著作権が存在します。
転載、無断引用を固く禁止します。
戻る