「ほんとの気持ち」
俺は今雪の降る空の下、一人駅前のベンチに座っている
大切な女の子が来るの待っている
事の始まりはたった一本の電話だった
病院から、かかってきた電話はとても冷静に事を知らせてくれた
それを聞いた俺と名雪はタクシーも呼ばず急いで病院へ走った
「最善の手は尽くしてますが、大変危険な状態で、うまくいって命をとりとめたとしても意識が回復する見込みは・・・・」
医者の説明で俺が覚えられたのはそれだけだった
事故のことも簡単に説明されたがほとんど覚えていない
面会も許してもらえなかった俺たちは
「なにかあったら深夜でもいいから連絡ください」
と担当医に言って病院をあとにした
ずっとだまっていた名雪は帰るとき一言小さく
「お母さん」
とつぶやいた
「でっていって！！」
「じゃあ祐一が奇跡を起こしてくれるの？」
「私もう、笑えないよ」
あれ以来、部屋にとじこもった名雪に食事を持っていった俺は名雪に言われた
すべてを言い終わった名雪は捨てられた猫の様に泣き続けた。
俺はそんな名雪をただ見ていることしかできなかった
翌日は朝から雪だった
俺は当てもなく商店街に行った。そしてそこでもう一人の幼馴染にあった
「・・・・・祐一君」
「よう、今日は鯛焼き持って無いんだな」
素気なく俺はあゆに言った
「僕、探し物見つかったんだ」
「そうか」
「・・祐一君は元気なさそうだね」
「・・・ああ」
「よかったら、話してくれないかな？」
「・・・・・・・・・」
それから俺は今までのことと俺の気持ちをぽつぽつとあゆに伝えた。
「あゆ、俺は奇跡なんて起こせない、俺はどうしたらいいと思う？、どうすれば名雪を救える？、どうすれば・・・」
「祐一君・・・・祐一君の気持ちが本物なら、きっと奇跡は起こるよ」
「あゆ・・・」
「祐一君が好きな人のことを本当に大切に思っているならきっと大丈夫だよ！」
あゆは元気良く俺にいってくれた
俺は自分でも久しぶりに笑ったと思いながらあゆに微笑んだ
「ありがとな、あゆ・・俺がこんなんじゃだめだよな」
「そうだよ、祐一君、わかったんなら早く君の気持ちを伝えなきゃ」
そういうとあゆはふりむいて
「もう僕は祐一君に会えないけど、う、うぐぅ、信じてるから・・・」
「あゆ・・・・その・・・」
「でも祐一君が選んだのが僕じゃないのが悔しいけど・・」
「悪いな・・・あゆ」
「ううん、じゃね、ばいばい祐一君！」
あゆはそのあと俺に顔を見せないまま夕日の中に消えていった
「本当にありがとな、あゆ」
俺はそうつぶやくと急いで家に走った。
そして
「名雪」
俺は＜名雪の部屋＞とプレートが掛かっている扉に言った、返事は無いが続ける
「俺・・・待ってるから、あの場所で・・・・・・名雪が待っててくれたあの場所で」
「目覚まし、おいとくから寝てるんならコレで起きてくれ、じゃあな」
それだけを言って俺は家を出た・・・
「ふぅーー」
俺は何度目かになるため息をついた
頭に雪をのせ何時間もベンチに座っている俺は傍から見たらかなり滑稽に映るだろう、だけど名雪、俺の気持ちは嘘じゃない
立ち直れなんて言わない、無理に笑え、とか言わない・・・だから
そろそろ体の感覚も寒さでなくってきた
駅も終電も行ったらしく蛍光灯の光が消えた、なんとか腕を動かし時計をみると日付けが変わっていた
来ないのか？
と思ったとき
「雪、積もってるよ」
「ああ、名雪もな」
「寒かったよ」
「お互い様だ」
「私・・・一生懸命走ってきたよ」
「ああ」
「祐一、これ・・」
そういうと名雪は持っていた目覚まし時計のスイッチを押した
名雪・・・・・・
目覚し時計から流れる俺の声
おれには、奇跡は起こせないけど・・・・・・・
でも、名雪のそばにいることだけはできる。
約束する
名雪が悲しいときは、おれがなぐさめてやる。
楽しいときはには、いっしょに笑ってやる。
おれは、ずっとここにいる。
もう、どこにもいかない。
名雪のことが、本当に好きみたいだから・・・・・・・・
ダディーとして・・・・・
「なんだよ！ーこれーー！！！！！！」
そう叫ぶと名雪はメッセージをすべて伝え終えた時計を寒さで体の動かない祐一に向け投げつけた
「ぐはぁっ」
時計は無情にも動けない祐一のみぞおちにクリーンヒットした
「ねぇダディーってなに、ねぇ、始まりのほう聞いて高ぶった私の気持ちは何？、何回聞いても最後に何か間を置いて入ってるんだけど！！」
「な、名雪、ダ、ダディーというのはお父さんという意味をアメリカン？、な感じにした言葉で、父親としてこれからもおまえの側に居るということで、」
悶絶しながらも祐一はよく分からない説明をした
「父親ってなんだよーーー！！！！私は！私はどうすれば良いの！？」
半狂乱の名雪に祐一はいきなりまじめな顔をしていった
「俺、ずっと秋子さんのことが好きだったんだ。７年間この町に来なかったのも秋子さんと結婚できないと知ったショックで・・・・」
「祐・・・一？」
「それで、こんどの引越しが海外に決まってもう会えないかもと思ったからこの町に来たんだ・・でもなかなか告白できなくて、
でもこんなことになって愛する人を失うと思ったら、今まで悩んでいた事なんてどうでもいいことなんだってわかったんだ、だから・・」
「祐一・・・」
「だから、俺、名雪が認めてくれるならこれから秋子さんに告っくってくるから！」
「え！で、でもお母さん今大変なことになってるよ？」
祐一の告白で落ち着きを取り戻した名雪
「ああ、それは昨日人形が見つかったから大丈夫って・・・ゲフン、ゲフン、それで、名雪は、OKか、俺のことダディーと呼んでくれるのか？」
「祐一！私のことはどーするの？」
またも叫ぶ名雪
「大丈夫、これからおまえは俺の娘になるんだから、名雪が自立するまでずっと側に居る、これは嘘じゃない」
「で、でも法律で、祐一とお母さんは認めてもらえないよ？」
精一杯に言う名雪
「そんなこと、秋子さんが了承すれば・・なぁ？」
祐一は余裕で名雪に言った
「で、でもー」
なぜか納得した名雪は直も反論しようと祐一になにかを言おうとしたときに祐一の携帯電話が鳴った
ピッ
「はい・・・え、秋子さんが、はい、もう大丈夫なんですね。今すぐ行きますんで、では」
ピッ
携帯を切った祐一は
「流石はあゆ仕事が早いな。てっ、場合じゃ無いな、名雪こんど会うときはパパて読んでくれよ」
そういうと祐一は一目散に走っていった
「ゆーいちー」
そこには名雪の情けない声と
「名雪・・・俺には奇跡は起こせないけど・・・」
祐一のメッセ−ジだけが流れていた・・・・・
その後、日本では同性愛も認められ、実の親子でなければ結婚もOKとなり名雪のクラスでこれを喜んだのは祐一だけではなくメリケンサックを常備しているクラス委員までもいたらしい。
終わり
投票結果
久慈光樹 (採点:3)
面白かったけど、前置きが長すぎかと。前半部半分でよかったと思います。
殺陣倉Xp (採点:4)
そんな馬鹿な！？
Manuke (採点:4)
…ほのぼの？(^^;)
風見鳥 (採点:3)
ほ・・・ほのぼの・・・
広木 (採点:4)
笑った。ダディに一杯奢る。
いしす (採点:5)
Ａｈａｈａｈａｈａ
Kanade (採点:3)
いい感じにオチてます。
ugen (採点:5)
芸のないシリアスかと思ったら大どんでん返し、前半の雰囲気と合わさって面白さ二倍
piro-suke (採点:4)
コント仕立て？
空明美 (採点:4)
ほのぼのというより100%ぎゃぐ＾＾
荒野草途伸 (採点:4)
２点にするか４点にするか迷ったけど・・・・一つ今後に期待して
グＥ (採点:3)
最後のオチでやられました。そうきますか・・・。
naoki (採点:5)
ほのぼの、というかギャグ？ というか、面白すぎ。
り〜だ〜 (採点:4)
いや〜オチが読めなかった。
ＪＩＭＭＹ (採点:4)
シリアスなムードから一気にコメディに転じましたね。名雪がかなり可哀想な展開ですね。結局「認める」って言っていないのに告りに行ってしまいますし。素直に笑いました。
Ｇａｒａ (採点:4)
笑いました。でもあれ、可哀相すぎません？
sein (採点:5)
ダディとして……場外ホームランでした（笑）。
かずき (採点:2)
どこがほのぼのだ〜！？
Alice (採点:3)
悪魔のような展開。読者を裏切ってくれたと思います。充分に。ラスト笑ったしね。むしろかなりの暴挙。あゆと名雪にちっとばかし同情もしてしまった。これからも（ほどほどに）読者を裏切って下さいネ♪展開としては強引だったけど、まぁ、ＯＫってことで。評価：Ｂ
コンタミン (採点:4)
バカだ……バカすぎる…………
橘征五郎 (採点:1)
まずは基本的な文章作法の勉強を。短いなかに誤字脱字があまりにも多すぎる。せめて最低一度は読み返しを。前半シリアスで後半落とすという構成は基本を抑えてはいるが、バランスが悪い。前フリが長すぎる。また、前半部分で多少伏線を仕込んでおくとギャグとしての完成度が上がる。それから文章力が壊滅しているので、もっと本を読んで勉強を。
おーふな (採点:3)
文章はいささか荒っぽいですが、アイデアの切れの良さが魅力です。グッド。
tabibito (採点:4)
ダディーとして・・・・・辺りが良かった。
浮動明王 (採点:2)
私はたとえ冗談であっても近親相姦は笑えません
taka (採点:3)
ダディーは最高にウケました。いや、これはなしでしょうといわんばかりに。
すなふ (採点:4)
あー、やられた‥‥。急転直下の、あの場面だけで4点。
神代 悠 (採点:2)
酷い、余りにも酷すぎる…名雪とあゆの純情をこれでもかというほど踏みにじりやがりましたね。女の敵だこいつｗ
全採点
5点 : 14
4点 : 30
3点 : 45
2点 : 50
1点 : 20
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