うたかた
夜。
わたしはテラスに一人たたずむ。
空には朧月。
淡く薄く夜を滲ませ、街に色を落としている。
すべてが沈んだ眠りの町。
置き去られたものを包んで、深く更けていく。
このテラスであなたと話した。
あなたが忘れた過去をわたしが隠し、崩れそうな今を語った。
幻のようにうつろう未来を話した。
あなたはそれに気づかずに、
夜だけが知っていた。
やがて陽の光に雪は溶け、しるべは現れる。
淀みは流され輝きを戻す。
そしてあなたはいなくなった。
わたしの過去は星のように姿を霞ませ、
隠した現在は月のように揺らめき、
未来は夢のように儚かった。
現在は過去に。未来は現在に。過去は未来に。
そしてわたしは今夜も眼を瞑る。
変わらぬあの日の風景を心に宿して、眠りにつく。
わたしが望めるのは一つだけ。
星に願いを
月に想いを
夢にあなたの影を祈って
投票結果
- Manuke
- ……テラス?
- ふうがみこと
- 見た目がマイナス。意味を読む魅力にも欠けます。
ひらがながなんか目立ってる〜
- 山の上
- かのんキャラどこですかー
- kobax (採点:1)
- 素敵な文章でしたー。
- はむ
- うたかた、なるほどこれは歌詞ですね。
- 屈折する星屑
- いまひとつ、感じるものはなかったです。
- Foolis
- 雰囲気がいい感じでした。よかったです。
評価B
- りょーと
- うむむ……。
なんというか……すみません。
やっぱインパクトが弱いっす。
- 言之米
- カノンSSじゃないじゃん。ぺけです、ぺけ。
- 電光刑事バン
- 基本的に誰のSSかわから無いのが減点対象。
仮に名雪だとするなら、トゥルーエンドに向かうはずなのでこの展開は無い。
- 木村圭
- 祐一の心を独り占めすることはもうできないのに、祈り続けることしかできない名雪が、愚かで、儚くて、悲しい。
名雪の心は、いつになったら泡のような祐一との生活から解き放たれるのでしょうか。
それを考えると、どうしようもなくいたたまれない気持ちになりました。
- 歩人
- カノン?
- 荒野草途伸
- これ、名雪の話・・・? どういう前提があって名雪が何を願っているのかさっぱり解らないんですけど
1くさとし。
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