貴方らしくもなく、私らしくもない日曜日。
「俺の代わりに真琴の彼氏やってくれ」
項垂れる彼を無視し、読了、と本を閉じた。
『あたしの代わりに祐一の彼女やって』
昨日の真琴の言葉が浮かぶ。
二人に共通する言葉。
『相手の気持ちが解らない、疲れた』
似たもの同士の二人。
惚気なら余所でしてよ。
「あの、天野サン？」
私は人差し指を口元まで持ってゆき、しーっ、と彼を窘めた。
「図書館ではお静かに」
私は次の本を捜しに席を立った。
彼が一歩後ろから続く。
「相沢さんは従順な犬のようですね」
思ったことを言葉にして伝えた。
今の私は機嫌が悪い。
「犬もたまには構ってやらないと拗ねて家出するかもな」
「私が相沢さんより背が高くなったら、頭くらい撫でて差し上げてもいいですよ」
その距離を保ったまま二階へと伸びる螺旋階段を上ってゆく。
どうしてこう面倒なことになってしまうのか。
途中で振り返ると、段差で彼の顔が目の前に見えた。
今なら私の方が高いかもしれないよね。
「よしよし。いーこ、いーこ」
私の手がぐしぐしと不器用に彼の頭を撫でた。
「本当に家出されたら、嫌ですから」
貴方達の居場所が、頼りなく崩れそうなこの場所なら。
私が貴方達に見えていないものを見よう。
今度は他の誰でもない、私が守ってやるのだ。
そう、決めた。
投票結果
- はむ
- うん、天野さんお母さんっぽい。おばさーん（こら
- 屈折する星屑
- うまいです。美汐がいいです。
でも、オチは個人的にはそれほどいいと思えなかったかな。
- Manuke
- 一人で演じるの？
- 山の上
- 意味わかりませんでした。
- Foolis
- 意味がよく分からないのですが……。
評価Ｃ
- 雨音 (採点:1)
- なんか良く分からないですが……
私も「いーこ、いーこ」されたいです（ぉ
- 電光刑事バン
- 前後の状況がわからず、結局は作者の自己満足ものとしか思えませんでした。
- Revin
- おー、いい美汐だ。
ほんわかしました。ほんわか。
- 木村圭
- 祐一と真琴と美汐。
互いに補いあうことができそうで、寄り添いあうことができそうないいトリオです。
美汐の役割が少し可哀想な気もしますが。
- 荒野草途伸
- ３くさとし。
- ふうがみこと
- いーこいーこがちょっと好き。
でも美汐のイメージじゃない。
でも好き。
- 歩人
- 縁の下の力持ち的美汐。頑張れ美汐。
- waya_k
- 次点。
なんだろ、私のランダム順で一番最後の最後に配置されたことが敗因というか。
持ち点が足りませんでした。ごめんなさい……。
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