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お話をしましょう。
奇跡に満ちたお話を。

その丘は多くの動物、植物の息吹で満ちていました。
その中に一匹の小狐がいました。
親とはぐれ、ケガをしてしまったところを、人間の子供に助けられたのです。

その丘は満ちました。
人と初めて出会い、その温かさを知り、楽しく遊んで得られた小狐の喜びに。

その子供のおかげで小狐のケガは癒えました。
しかし、時が経ち、その子供は丘を去り、小狐は後に残されてしまいました。
その子供のおかげで小狐には、深いキズが残されました。

そして、夜。
その丘は満ちていました。

想い。
悲しみ。
喜びの記憶。
今は失われた……穏やかで柔らかな、楽しい時間。

かえってきてほしい。
あのアタタカサ……

アイタイ
アイタイ　アノヒトニ　モウイチド……

祈りにも似た、その小さな声は、小狐を満たしました。
小さくとも、その声は強く。
いつか、成就するときを待ちながら……


それから数年が過ぎ、狐は成長を遂げました。

あのヒトがそばにいる……また、会えるんだ……

力と想いに満ち、大きな代償も恐れず……そして物語は、短いけれど、奇跡に満ちた再会へ。

投票結果

屈折する星屑
なんか、結構ありがちな場面を描いている印象。
まあ、ヒネクレてればいいってもんでもないでしょうけどねｗ


はむ
語りかける形式のお話としてはまぁまぁでした。


山の上
今回こういう作品多くて、選べません。


Manuke
雰囲気は良い感じ。


電光刑事バン
　真琴ネタの場合、最低でも七年以上の歳月が経過しているので、下手をすると寿命である場合があります。
　そのあたりをしっかり調べた上で描写しないといけません。また、妖狐であるなら妖狐なりの事情をというものしっかり描写しないといけません。
　叙情的な内容であるとは思いますが、どっちつかずの中途半端な作品としか思えませんでした。


Foolis
なかなか美しい物語ですね。いい感じです。
評価Ｂ＋


荒野草途伸
４くさとし。


木村圭
ほんの一時の温もりのために全てを投げ出す覚悟をするのは簡単なことではありません。
数年間も丘を満たし続けるほどの想いがあったからこそ、人として祐一の前に現れることができたのでしょう。
丁寧語で統一された地の文が良い雰囲気を醸し出していました。


ふうがみこと
実は「奇跡」という文字は好きではなかったり。現象は好きですが。
個人的嗜好ですけれど。


歩人
ほんの一時の為に命を燃やす。太く短い人生ですな。


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