涙の前に
私は憂鬱だった。
医者に告げられた栞の余命も後数日。
それを知りまだ笑っている栞が私は怖い。
先日中庭に栞がいたのは驚いた。
最近は相沢君とよく一緒にいるが、彼はどこまで栞の事を知っているのだろうか？
傷つくことを恐れ、栞を避けている自分。
これで本当にいいのだろうか？
考え事をしていた私は人とぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい」
「佐祐理の方こそすいません。えっと確か香里さんでしたか？」
「そうですけど」
ぶつかったのは委員会で数回会った事のある倉田先輩だった。
「香里さん何かあったんですか？」
「なぜそんな事聞くんですか」
「とっても辛そうですよ」
「そんな事ありません」
私の心を見透すかのような倉田先輩の口調に私は苛立ちを感じきつく言ってしまった。
「香里さん。佐祐理にはあなたが何を悩んでいるか知りませんが、後悔するような事だけはしないで下さい。それに悩みがあるなら誰かに相談すればいいんです。誰かを頼ってもいいんです。佐祐理が言えるのはこれだけです」
そう言って倉田先輩は行ってしまった。
（後悔するような事はするな・・・・・か）
倉田先輩の言葉は妙に説得力があり私の心に突き刺さった。
だけどその言葉の答えを私はすぐに出す事は出来なかった。
投票結果
- Manuke
- 尻切れトンボな印象です〜。
- Revin
- なるほど。
- 山の上
- 香里と佐祐理さんの会話が不自然です。
いきなりそんな変なこという人ではないですよー佐祐理さんは。
- はむ
- すれ違うだけ……これも縁ですね。
- 屈折する星屑
- 私もこの２人の組み合わせはうまく使えるかもしれないと前々から思っていたのですが……これでは弱い。
- Foolis
- 物語自体が終わっていないという感じ。それが残念。
評価Ｂ−
- 電光刑事バン
- 佐祐理と香里の接点が薄いのが減点対象。また、この内容は以前読んだ同人誌に同じものがありました。
- 荒野草途伸
- うわー、脈絡の薄い急展開ですなー。
２くさとし。
- 木村圭
- 少し空白が多いような気がしました。もう少し詰めてもいいんじゃないかと思います。
経験者は語るんです。一弥のことを誰にも相談できないで苦しんでいた自分の姿を香里に見たんじゃないでしょうか。
出会わないはずの二人が出会った、違和感の無い良いお話。
- 名無しさんだよもん
- 微妙だなあ。
原作完全準拠の話だけど、原作は原作で成り立っているので、
原作に描かれなかったシーンを入れるというのは意味を見出しにくい。
再構築するぐらいしないと面白くならないような。
二人が出会う事自体に意味を見出せる人にとってはこれでいいのかもしれないけど。
- クリボー
- 似た話をアンソロ本で読んだです。
- 歩人
- 経験者は語る。
- 名無し＠デフォ (採点:1)
- 美坂香里と佐祐理さんのクロスは（・∀・）イイ！
しかし、佐祐理さんのセリフが意味不明。
佐祐理さん。なんでんなこと知っているのかと、小一時間問い詰めたい。
- ふうがみこと
- ＞それを知りまだ笑っている栞が私は怖い。
この一文にビビビッときました。
でもその後が続かない……
キャラに伝えたいことを喋らせてしまうのは簡単ですが、それだと重みがなくなってしまいます。
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