そして彼女は英雄になった




 1なる者はこの地に臥せり 黒髪なびかす女剣士
 静謐の中に荒ぶる気 野駆ける獣の如くなり

 2なる者は天より落つる その地に名高き家の姫君
 外中変わらぬおだやかさ されど内なる心は知れず

 3なる者は外から来たり 素性も知れぬ優男
 仲間思いの熱き魂 北の冷気も凌駕せし
 彼等三人ここに集い 物語は幕を開ける

 
  
 敵対するは学び舎の主 眼鏡きらめく高慢男
 略奪横暴冷酷無情 欲望のまま突き進む

 支配者集う宮殿に 悲しく響く咆哮ぞ
 片翼失い荒れ狂う 気高き獣の叫びなる

 彼等は悪に潰えしと 誰もが思うその最中
 2なる者目覚め 物語は核へと入る


 
 天の姫君従えて 悦に至るは闇の王
 姫は己を贄にして 1なる者を召還す
 
 民衆割りて現われる 不死鳥の如きその姿
 手刀一閃一声吠えて 悪の牙城を突き崩す
 
 その雄雄しさに 民衆目覚め剣を取り
 物語は幕を閉じる



「…っと、我ながら名作だわ」
「なーにが名作よ」
 悦に入っている少女に、呆れたような声で眼鏡の少女が横槍を入れる。
「いいでしょ別に…あ、ひょっとして、舞お姉様に嫉妬してる?」
「何言ってるんだか」
(周りから祭り上げられて…同情するわ)
 眼鏡少女はため息を一つつき、肩を竦めて少女の手元を覗き込む。

『暴虐生徒会を打倒し、学園に平和を取り戻した勇者へ送る』
 そう、記されていた。


投票結果

Revin
韻を踏んでて読んでて気持ちよかったです。


はむ
超短編=適当……じゃないんですよ?


ふうがみこと
 1・2・3までは好きだったんですが……異世界ファンタジーじゃなくてシナリオ描写だったので萎えちゃいました。
 どうせならぶっ飛んでもらいたかったです。
 というか、1Kbで異世界ファンタジーをやる気か!!? とむちゃくちゃ期待してしまっただけに、失望感が……


山の上
がんばってるなあ。
今回もっとも力作かもしれない。


Manuke
はぇーっ……。


kobax (採点:1)
凄い……と素直に思える作品でしたー。


Foolis
こういう風に物語にするのはいいと思いましたが、この二人は誰でしょう?(汗
反生徒会のメンバー?

評価B


屈折する星屑
マリみて!?
これまたヘンなチカラ入れてますねーw


電光刑事バン
 生徒会、および久瀬が暴虐である理由が明確になっていません。
 結局この手の作品を書いて久瀬を悪人にする人は、自分の家の窓ガラスが割られ、自分の主宰したパーティをめちゃくちゃにされ、なおかつその事について弁明も何もしない人を笑って許してしまうわけですね。
 つまりは人物に対する洞察が足りないと言う事です。
 舞シナリオにおいて、舞とと久瀬のどちらが正しいのかをもう一度考え直した方がいいでしょう。


ねこにん
あれ…?3なる者の活躍は?(笑
誇張表現がおもしろかったです。


木村圭
久瀬、やけに悪人過ぎやしませんか?略奪横暴冷酷無情っていくらなんでも…。
まあ舞お姉様の宿敵ですし、しょうがない部分もあるのかもしれません。
3なるもの、出番全くなし。主人公なのに。


言之米
いかつい文体使いがなんとも


荒野草途伸
暴虐生徒会ねえ・・・。またえらく感情が突っ走った娘ですな。
4くさとし。


名無しさんだよもん
同人?二人が何をやってるのかがちょっと分かりにくいかも。
舞シナリオを外から見るとどうなるかというのは、なるほどと思った。


Q-bird
あはは。確かにこれは名作ですね。
3なる者があまり活躍してないところが面白いです。

最後の眼鏡の少女は、何かをモデルとして使っているのでしょうか。
一般的な生徒の描写としては具体的すぎると思ったので。
舞を同情する眼鏡の生徒が誰かわからなかった点だけが残念です。


名無し@デフォ (採点:2)
最後にあっと驚かされた。
けど、ブラック落ちは好きじゃないですから。。


歩人
一昔前ならベルバラ信者になっていたであろう女生徒。いい感じ。



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