前略。


水瀬名雪様。
　伝えたいことがあります。
　貴女に初めて会った時。貴女はじっと目を閉じていました。ただ眠っているだけ、それに気づいたときそれが却って愛らしく思えて、貴女のことを見続けていました。
　それ以来貴女の姿を目で追い続けていました。朝、髪をなびかせ校舎に駆け込んでくる姿。夕刻、結った髪で部活の友人に声をかける姿。昼食時、席が無くて戸惑っている姿。何度か席が一緒になったこともありました。最初の一回こそ偶然でしたが、その後は、貴女の友人に頼んで、来てもらっていたのです。
　その友人から聞きました。ずっと想いつづけた方に失恋したということを。同じ恋をするものとしてお察しします。そして不躾で申し訳ないのですが、私では変わりになれないでしょうか








「いや、やっぱりこの下りはまずいかな」
「北川君、何書いてるの？」
　水瀬の声。オレは、慌てて手紙を隠した。
「あっ。いや、これはその。」
「あ、見られたらまずいものだった？ ごめんね、一生懸命何書いてるのかなと」
「いや、いいんだ。後で水瀬には見てもらいたかっしな。」
「そうなんだ。じゃあ、後で見せてね。」
　添削ー、添削ー、と歌いながら去る水瀬。
　それを見ながら、オレは呟いた。
「必ず、見せるからさ・・・」

投票結果

はむ
うーーーん、点数はつきませんが、ほのずっぱいですねー。


Manuke
脱字はちぇっくしよう〜。


ふぁんほーいどんく
見せんでいい！


チハル (採点:1)
不器用な北川って感じで微笑ましいです。


山の上
そんな北川は許せません。


屈折する星屑
むうん。微妙…。


木村圭
「下り」は「件」です。気をつけましょう。
北川、なかなか辛いです。名雪の祐一に対する想いが半端じゃないだけに。がんばれ！


電光刑事バン
　珍しい北川×名雪モノですが、そもそもの北川の恋愛感情と言うものが疑問。
　この場合は手紙にかこつけていつから名雪を見ていたのかとかを書いていった方が、北川の名雪に対する想いの描写になったと思います。


Foolis
二人の、ちょっとしたすれ違いというかそんなやり取りがいいですね。
ただ、ちょっと物足りないですかね。
評価Ｂ


Revin
「変わり→代わり」でFA。


ふうがみこと
でも名雪は添削だけして返す罠。
これまた悪くはないです。名雪と北川というのも、私にとっては新鮮でした。


歩人
直接言え！と思ったり。でもいい感じ。


名無しさんだよもん
「変わり」はマズイよ。
こんな短いんだから推敲はしないと。
話自体は何気に好きだな。


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