君がいた夕暮れ
―――ただ、そうしているだけ。
もう言葉すら満足に話せなくなった真琴。
俺を背にして座っている。
手には鈴が一つ。
手が動くたびに、ちりん、ちりん、と乾いた音を鳴らす。
「真琴……」
不意に真琴の名を呼んだ。
ちりん、
それは返事なのだろうか。
表情一つ変えずに、手だけが動く。
「…………」
陽があるうちから何をしてるんだろう。
俺は真琴を抱くようにして、胸に手を当てた。
ちりんっ
少しだけ返ってくる反応。
そのまま優しく揉みしだく。
「ン……」
逃れるように身をよじる。
それを阻むように抱き締めながら秘部に指を添える。
そして、薄布の上からその柔らかい窪みに沿って這わせた。
すると、真琴は耐え切れず、
「キャハハハ」
くすぐったい、と笑い声を上げた。
「……ッ」
もう羞恥心すら……
そんな俺をよそに、お返しとばかりにくすぐってくる。
しかし、その手つきは要領を得ず、くすぐったいなんて感じない。
ちりん、ちりん、
ちりん、ちりん、
ただ鈴の音だけが部屋に響く。
「真琴―――」
ぎゅ……
その姿に堪らず抱きしめた。
真琴も抱き返してくれた。
俺を見る瞳、髪の香り、肌の感触、温もり。
それがあまりにも近くに感じられて―――
―――ただ、涙が出た。
投票結果
- Revin
- 何かが違うような、という印象でした。
何だろ。
- はむ
- 弱っている真琴になんちういたずらをするだーーっ！
- Manuke
- ……外道？
- ふうがみこと
- 中盤違うぞ！ 違う方向に行ってるぞ！ でもその方向でギャグにつっぱしってもらいたかったぞ！
なんか別の意味で涙が出そうになりました。
もとからそれを狙っているのなら上手いバランス感覚と思いますけど……たぶん違いますよね。
- Foolis
- なかなか寂しい感じが出ていますが、今ひとつでした。
評価Ｂ−
- 電光刑事バン
- 真琴ネタだけど、いまいち状況が飲み込めません。
- 荒野草途伸
- ２くさとし。
- 山の上
- ああ、真琴にやらしい行為する必要性がなかったかと・・・
いい感じなのに。
もったいないなあ。
- 言之米
- せつねー（泣
- 広咲瞑 (採点:1)
- 見事な痛さだと思います。一キロバイトでも色々やれるものですね……
- VAL (採点:2)
- ……見事です。何か、ため息しか出ません。
- 屈折する星屑
- 悲しいお話ですね……でも、もうひとつインパクトはなかったかな。
- 歩人
- その状態の女の子に煩悩丸出しはいかがなものか。
- Ｇａｒａ
- んー……せめて「秘部」が無ければ１点入れたんですが……
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