我儘



 彼女は病気持ちでね。年下の女の子です。「もう良くなった」なんて元気に振舞って、その翌日に熱を出したりするんですよ。こっちは堪らない。でも、そんな風に無茶をしてしまう彼女がいじらしくってね。

 一緒に居るだけで、嬉しかった。
 でも、紆余曲折あって、結局別れてしまった。
 
 悲しかったですよ。
 けれど、泣くという感じとはちょっと違った。ただ、嫌になるほど寂しかった。

 それから3年位、後の事でしたか。
 彼女から手紙が届きましてね。
 別の女性と歩く私の姿を見た、と。で、その女性の姿格好が、彼女自身に似ていた。
 何故かそれが嬉しかった、迷惑かも知れ無いけれど、それだけはどうしても伝えたかったんです、ってね。
 
 その時に、私は多分、初めて彼女のことで本気で泣きました。それこそ、大声をあげてね。
 ああ、自分たちは好き合っていたんだな、って。

 お互いに、心を残していた。

 ええ。あの手紙は、彼女の我儘だったんでしょうね。
 逆の立場なら、私もそんなことを感じたのかも知れない。
 そして、そんな風な自分を想像すると、どうしようもなく哀しくなる。
 彼女は、こんな気持ちを感じていたんだな、って。
 私にしてみれば、本当に嬉しく、そして、哀しい我儘でした。


投票結果

はむ
……誰を描きたいのか、何を描きたいのか、なんとなくわかるんですが、なんとなくでは足りません。


Manuke
……うむむ。


山の上
祐一っぽくないです。


屈折する星屑
百合っぽいw。「ね」で終わる文が多いのが、なんか気になりました。


Foolis
大体想像つくがちょっとこれがどういう経緯によりおこった誰の物語か分かりにくいですね。
それが残念でした。
評価B−


電光刑事バン
 内容的にはいいですが、カノンじゃないですね。
 よって評価不能です。


荒野草途伸
4くさとし。


ふうがみこと
コイツはどこの祐一だ!?
なんか某グラップラー漫画に出てくる警察官を思い出してしまいました。


名無しさんだよもん
紆余曲折と言われても・・・
しんみりとしたいい話のような気もしないでもないけど、
栞シナリオをクリアした後にこんなの読んだら納まりがつかないよ。


歩人
インタビュー?なかなか。


Gara
 ……?
 誰ですこの人達??



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