春のできごと
三年生になった時に初めて知った。
美坂が学校を辞めてたことを。
そのことを知らされて、頭の中が真っ白になった。
どうして、なんで辞めちまったんだ? なにも解からなかったが理由が知りたくて水瀬に聞いてみた。
水瀬に聞いた話では、家庭内でなにかがあって、それが原因でこの街を離れたらしい。
春休みなのに美坂から何一つ連絡がないので、おかしく思って家の人に聞いたそうだ。
せめてさよならの挨拶くらいしてほしかったよ、って悲しそうに水瀬は言った、それは俺だって同じだ。
『さよなら』 の一言を伝えてくれたら、きっと俺はこの想いに決着がついただろう。
なあ、残されたこの想いはどうしたらいいんだ? ただ一緒にいただけで心が暖かくなってたこの想いは、
今じゃ胸を、心を刺す茨でしかない。
これが夢なら覚めてほしい、早く目覚めて美坂に会いに行きたい。
前からずっと好きだったと、告白する決心がついていたのに。
そう、決心ができていたのに、なんで―――
季節は春
周りのみんなは春模様、俺は一人、冬模様。
投票結果
- Manuke
- 物足りない感じ。
- 屈折する星屑
- 最後だけ浮いているのが、どうもアンバランスというか……狙ったのでしょうが、私には外れたようです。
- 山の上
- そんな未来にはならないでしょう。
- はむ
- 違う! まだ冬模様なのがいる! そして――暖めあえ!!(何なの
- Foolis
- 最後の一言が洒落ていて非常にいい感じでした。
評価B+
- 木村圭
- 多分、北川が真相を知ることは一生無いんだろうなー、とか思う。
悲しい想いを断ち切るために町を離れた者。
何も知らないがために町を離れることすら思いつかない者。
二人の想いは交わることもなく、時の流れの中に拡散していくのでしょう。
- 電光刑事バン
- 栞死後の北川ネタですが、疑問が一つ。
祐一はどうした?
- ふうがみこと
- SSの導入部分という感じ。
ここから北川が香里の転出先を求めて行動し、自分の気持ちを確認したり、周りに気付いたり、そんな話が展開していたらいいなあ、なんて。
- 荒野草途伸
- 2くさとし。
- 名無しさんだよもん
- あ、北川か。
情報量が極端に少ないな。
祐一はどうしたんだろう?
いろいろ気になって消化不良。
- 歩人
- 北川の独り相撲?
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