祐一は、あゆと会う約束をしていた。
一年前あゆと再会した同じ時間、同じ場所で。
八年前、初めて出会った場所で――
Birｔｈday Present
「あゆに渡したい物があるんだ」
「何、祐一君？ もしかしてタイヤキ！？」
「違う、普通のプレゼントだ！ 今日はあゆの誕生日、そして俺達が再会した記念日だからな」
祐一はそう言ってラッピングされた袋をあゆに手渡した。
「祐一君、ちゃんと覚えていてくれたんだ……開けてみてもいい？」
「もちろんだ」
あゆは袋のリボンをほどき、中身を取り出す。
「祐一君、これ……」
それは、八年前祐一が渡せなかった物。
「あゆ、誕生日おめでとう」
「ありがとう！ 祐一君！」
お礼を言いながら、あゆは祐一に勢い良く飛び付いた。
「おい、あゆ！ 恥ずかしいから離れろ！」
「だって、嬉しいんだもん。祐一君からプレゼント貰えたことが」
「プレゼントなんて、これからもあげてやるよ。来年の誕生日も、その次も」
祐一は照れながらも、呟く。
「えっ、祐一君……本当に？」
「ああ、約束する」
祐一は、小指を差し出す。
あゆも小指を差し出して、祐一の指と絡ませた。
「うん、約束！」
あゆは満面の笑顔で言った。
あゆの髪に付けられたカチューシャが、赤く輝いていた。
投票結果
- はむ
- 非常にありきたりなネタですねー。それくらいしか思いつきません。
- Manuke
- いろいろ足りない感じ〜。
- 山の上
- いまさらカチューシャ渡されても・・・
- 屈折する星屑
- 良くも悪くも普通。もっとこう、なにかがないと、点数つけようという気にはなれないですー。
- 木村圭
- プレゼントを渡す場所が商店街の中ですか？
いや、いいですけど。抱きつかれたら恥ずかしいでしょうね、人がたくさんいそうですし。
- 電光刑事バン
- 祐一×あゆのアフターでほのぼのとした内容には好感が持てます。
- Foolis
- 話自体は結構好きだがこれだけではちょっと寂しいかな、と思う。
１ＫＢという制限はほんとに厳しいですね
評価Ｂ
- ふうがみこと
- ぬぬ。普通ですね。
- 荒野草途伸
- 単なる短編のダイジェストじゃなく、超短編だからこその作品を読みたいなあ。
３くさとし。
- 歩人
- キラーンと輝くカチューシャ。なかなか。
超短編掲示板へ
戻る