ちょっとした……
それはある日の朝。
「名雪、入るぞ」
もちろん名雪はまだ夢の中にいた。
「おきろ、名雪。遅刻するぞ」
「うにゅ」
「おーい、名雪さーん」
さすがは名雪。普通の起こし方ではびくともしない。
どうしようかと周りを見渡した俺の目に映ったのは１本のマジック。
そう、それはちょっとしたイタズラ心だった。
「名雪、起きないと顔にマジックで落書きするぞ！」
「くー」
「起きないならこうだ！」
ひげを描いた。
もちろんそれが水性マジックだとわかってのことだ。
油性じゃ落とすのに時間がかかってしまうからな。
「どうだ。参ったなら起きるんだ！」
……。
起きる気配はない。
「くそっ、ならばこうだっ、こうだっ、こうだっ！」
――最高傑作が完成した。
「いいかげんに起きてくれーっ」
「ん……」
やっと目を覚ましたようだ。
「ん、祐一？ あっ！」
目を見開いて驚く名雪。
「ふっふっふっ、起きないからこうなる……」
「もうこんな時間！ 祐一、急がないと遅刻だよっ！」
名雪はあわてて支度を始める。
「あの、名雪。顔……」
どたどたどた、ばたん。
「１００メートルを７秒で走れば間に合うよおぉぉぉぉぉ」
行ってしまった。
――俺の描いた最高傑作と共に。
「……お、俺今日学校休もうかな？」
投票結果
- ふぁんほーいどんく
- 油性ならメイク落としで落ちる。
- 山の上
- ネタもオチも弱い。
- Manuke
- ひどい……(^^;)
- ぽこぽんた
- 最初のノリは好きだけど、それだけしか思うところがありませんでした。
超短編でやりにくいと言うのはわかるけど、それでもちょっと説明不足。
- はむ
- 結局、最高傑作ってどんなのですか！
- 屈折する星屑
- どうなったかが非常に気になりますな！！
どうせならそっちをちゃんと書いて欲しいー。
- Foolis
- ネタ的にはすきなのだが落ちがついていない感じ。それが残念。
評価Ｂ−
- 名無し＠デフォ (採点:1)
- ・・・いったい祐一は何を書いたのですか？
- 電光刑事バン
- 具体的に何を書いたのかを明確にしていないのが減点です。
また、どんなに急いでいても洗顔位するのが乙女の身だしなみでしょう。
- Revin
- 曼荼羅教、名雪。
いとをかしッ！
- 木村圭
- ちょっとした出来心。ちょっとした不運の積み重ね。途方も無い後悔。
面白かったです。この後の展開がとても楽しみです。続きませんが。
祐一、どうせ遅刻ですしどこか遠くに逃げないととんでもないことになります。
- 荒野草途伸
- ７くさとし。
- Natsu
- 漫画向きのネタでしょうか。
SSで表現するのは困難だと思います。
- ふうがみこと
- もちょっとな―。よくあるネタを使うなら、覚悟が必要。
「よくある」はオチじゃなくて、“顔に落書き”っていう題材の問題ね。
- 歩人
- ヤバすぎる（汗。
- 投票者四回目 (採点:1)
- 笑いました。
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