sotto voce
「ねぇ 祐一」
星明かりのベッドの中――
カーテンの合間で夜風に舞う雪を眺めていると
腕を枕に微睡んでいた名雪が耳元で囁く
「…ん？」
「雪って…なんで降ると思う？」
「……」
無反応な俺を髪一房でくすぐってくる
「…さぁな」
「分からない？」
「訊くな…んなこと。さっさと寝とけ」
覗き込んでくる名雪
彩る笑み
「教えてあげよっか」
「……」
「訊きたい？」
「…別に」
「もぅ 素直に訊きたいって言ってよ」
「言いたきゃ勝手に…」
抓られた
「あーわかった。ききたいききたい」
「むー 気のないへんじー」
拗ねた貌だ…けど
「仕方ないな…いいよ 教えてあげる」
それは すぐに得意げな笑みになった
雪はね 大地のお布団なんだよ
冬になると大地は眠りにつく
その時、空が掛けてくれるのが雪なの
音もなく 優しく 降り積もって
安らかな眠りを妨げないように そっと包み込んで
目覚めの季節――日溜まりの日々を待つの
「どう？」
「…ふぅん そっか」
俺の口元が綻んだ
「だったら お前は俺の布団だな」
「え？」
抱き寄せてやる ぐっと
「ほら こうするとグッスリ眠れるだろ？」
触れあう肌――
それは何よりも安堵に誘う温かみ
「…違うか？」
……
名雪が 腕の中で何か言った
それは小さすぎて耳まで届かなかったけど
頷いたのだけは確かだった
投票結果
- ふうがみこと
- そうやっておねだりする名雪に、萌え。
- Foolis
- なかなかほのぼのとした雰囲気が出ていていい感じです。
評価Ｂ
- 春日 姫宮 (採点:1)
- らぶらぶ〜♪
今回、この路線で一番好きな作品でした。
- 屈折する星屑
- うん。なかなかいいお話でしたー。
- 山の上 (採点:1)
- うまいなあ。
なんとなくキャラのイメージに合いますし。
名雪はそういうこと言いそうですね。
いい仕事です。
- はむ
- なぜ！ もっと！ 勢いがないのか！
- Manuke
- もうひとつな感じ〜。
- まてつや (採点:1)
- 極甘っ！（褒め言葉）
- 電光刑事バン
- 冬はそれでいいが、夏はどうなる？
という素朴な疑問に答えられない内容です。
まあ、祐一×名雪なので高評価です。
- 言之米
- 大人味です。名雪スキーには堪りません。
- Revin
- eroいです！
雪が何故降るかのくだりはちょっとアレでしたが。
- 名無し＠デフォ
- 名雪らしい、やさしい感じの話でしたね。
- 荒野草途伸
- で？
１くさとし。
- 歩人
- 恥ずかしいやり取り。名雪スキー。
- 名無しさんだよもん
- ファンシーな気分にさせといて結局エロオチかよっ。
いや、エロはいいんだけどね。エロゲーだし。
あと、ほのぼのなのに漢字の使い方は固いな。
タイトルは検索によると音楽用語かな？
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