「朱色の Merry Christmas.」
ジングルベルが鳴り響き、街が赤と緑と金色に彩られる。
買い物に来たものの、人が多くて疲れてしまう。
でも、クリスマスは嫌いじゃない。
子供の時も、大人になった今も。
辛い想い出はあるけど、なんだかいつもより優しくなれる気がするから。
ドテッ。
よそ見をした子供がぶつかってきた。
きっと今日がとても楽しいんだろう、あの子もそうだった。
「気を付けないと駄目じゃない」
「あっ」
「どうしたの」
「ケーキ……」
足下に潰れた箱が転がっている。
「ぐすっ、うぁ〜ん」
泣かれた、こんな所で。
もぅ…… 今日はクリスマスなのに。
クリスマス？
「ねえ、一緒にもう一度お店に行かない？」
「え？」
「あたしがプレゼントするわ」
ようやく泣き止んだ子と、さっき覗いたケーキ屋に向かう。
たった数千円だけどビックリして喜ぶのが微笑ましい。
それに、結構自分も楽しかったりする。
「今度は気を付けるのよ」
「ありがとう、お姉ちゃん」
「お姉ちゃん…… か」
黄昏時、箱を抱えた子供はビルの屋上にいた。
朱く染まる空から橇を引くトナカイが現れる。
ケーキの箱を袋に入れると、ぼんっと音がしてムクムク膨らんだ。
――さあ、れっつごーですぅ。
その年、街にはストールを纏う小さなサンタクロースが訪れたという。
投票結果
- ふうがみこと
- ＞たった数千円
い、今の高校生はそんなにリッチなのか。いや、私が貧乏だったのか（涙
お姉ちゃんの場面までは好きですが……ラストに持っていくのはさすがに難しいかと。
- 屈折する星屑
- たった。
たった、ですと……？
数千円を「たった」だなんて言う人は、（ぼんびーな）人類の敵です〜！！
……失礼。
お話自体は、悪くないと思います。
れっつごーですぅ、はちと好みじゃないですけど。
- Manuke
- えぅ〜。
- Revin
- いいですね。サンタ栞萌え萌え。
- チハル (採点:1)
- 不思議な雰囲気で好きです。光景が目に浮かんで、綺麗です。
- 山の上
- あんまり栞っぽくないですね。
- waya_k (採点:1)
- 幻想的で、ほんのりと温かい。
ギャグをメインに点数配分するつもりでしたが、こんな1kSSもいいですね。
- はむ
- いけーがんばれ栞ーみんなに点数を配ってこーい（えー
- Foolis
- 雰囲気はいいがいまいち意味がわからないのが残念。評価Ｂ−
- りょーと
- うーん。
これはなんというか……。
- TOTO (採点:1)
- ――さあ、れっつごーですぅ。
これが好き。意外性とかそういうんじゃないんだけど、なんだか暖かくなれたお話でした。
- 言之米
- 栞サンタはトロそうだなｗ
- ホモリングビッグスキンヘッドクモリングメガネ＆短パン
- クリスマスは嫌いです（はぁと）。
クリスマスに男二人でイチゴサンデーを食べに逝ったことがあります。
何か面白い事があればよかったのですが、ひたすら寒かったとしか言いようはありません。
……しかし、それを上回る事態に遭遇する事になります。
悲劇、といえば聞こえはいいのかもしれません。
見直すべきものは、自分。
気付かないフリをしつつ、いつになったら向き合えるのかという心の声。
- 電光刑事バン
- これは栞死後にサンタに転生した、とでも言うのでしょう？
内容的には悪くありませんが、どうにもはしょりすぎと言う印象があります。
- ぬ〜 (採点:2)
- 話の流れとしてはいい展開なんですけど人物が誰なのかというのが最後まで分からないというのはちょっと残念でした。まあそこが良いと思う方もおられるとは思いますが。中の良い姉妹の情景がほのぼのと書かれていて良かったです。
- 荒野草途伸
- ５くさとし。
- 歩人
- 夢あふれるお話。栞？のノリが良い。
- 名無し＠デフォ
- 途中まで栞かわからんかった。
まあ狙っているんだろうけど、、キャラを殺しすぎた感がある。
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