タイタニック症候群







 誰が何と言おうとあれは納得出来ない、全力を持って否定する主張って言うのは誰しもが持っている事だと思っている。まあそれが如何に下らない事であろうとも、友達の言う事だ。耳を貸さないわけにはいかなかったりするのだ。

「いや絶対、最後ディカプリオが沈む必要は無い!!」
「祐一、あれはディカプリオが沈むから感動なんだよ。祐一は全然判って無いよ」
「いやお前、残された者の哀しみってのがあるだろ?」
「だからそれを表したいんだよ」

 相沢君と名雪は先程から昨日TVで放送されていたある映画のラストを熱く語り合っていた。 今更と言う感があるが、名作と呼ばれる映画は何度でもTV放映される。

 件のシーンは、実に有名な場面だ。極寒の海に投げ出された主人公とヒロインが木板に捕まりながら助けを待つシーンなのだが、このままでは木板ごと海に沈んでしまう。そこで主人公が手を離しヒロインを助ける、と言うシーンだ。あたしからしてみればどっちでも良かったのだが……

「北川はどう思うよ?」
「ん〜、オレさぁ……」



 一時の間



「主人公がああした理由良く判るからなあ」

 なんて言って苦笑を浮かべる北川君の顔が何処か儚げで、あたしは少しだけ彼だけのヒロインになっても良いかなって思えた。





投票結果

はむ
ふ〜〜む、勢いが足りませんでした。超短編は勢い重視気味なので。


名無し@デフォ
見たことない人のことも考えような。


ホモリングビッグスキンヘッドクモリングメガネ&短パン (採点:1)
旅行に行く時のバスなどで「タイタニック」が流れていると鬱になります。
船が沈む話なんかして、何処に連れて行こうというのでしょう。
更にその後に流れたビデオは「スピード」。
バスが爆発する話です。

「タイタニック」もバスが爆発する話を挿入したら、面白いかもしれません。

ところで「タイタニック」を男二人で見に行くのは、クリスマスに男二人でイチゴサンデーを食べに逝くよりも寒いですよ。
一度お試しあれ。


山の上
タイタニック見てませんので。


Manuke
『全力を持って』は『全力を以て』にするべきかもですよ〜。(それか、ひらがな)


屈折する星屑
悪くはないけど、ちっと弱いか。北川がそう答えた理由とか、香里が最後にそう思った理由とか。


電光刑事バン
 カルネアデスの船板と言う言葉がある。
 これは船が遭難した場合に一枚の船板にしがみついている場合、他の人が来れば沈んでしまうような状況では、自分の命を助けるための緊急避難措置として他人を蹴落としても良い事をあらわしている。
 危機的状況下において自分の命を優先するか、他人の命を優先するかでその人の価値が計れるものですが、えてしてこういう状況で他人の命を優先する人間は、本当の危機を経験した事が無い人物と言えます。
 つまり、この場合の人物を香里と北川に置き換えた場合、香里の命を救うために北川が死ぬわけです。ところが祐一はどうやら二人とも助かる道を模索しているようです。
 短いながらもこのあたりが良く表現できていると思います。


ふうがみこと
ラストの締め方はとっても好きです。北川も好きだしw

でも
>このままでは木板ごと海に沈んでしまう。そこで主人公が手を離しヒロインを助ける、と言うシーンだ。
は絶対違います。私はあのシーンに女性の強さを見た。でもってヒロインはロマンチストなのかリアリストなのかわからなくなりました。
あのヒロイン少しおかしいし、映画撮ったのは男だけどさ。


Foolis
なんともいえない雰囲気は好きなんだけど……もうすこしこの雰囲気を巧くだして欲しかったです。
評価B


Revin
炊いた肉を観てないのでネタが解らないという……。
グハァ。


木村圭
「何カッコつけてるんだよ」なんて祐一につっこまれるんでしょうね、この後。
北川、お前の過去に一体何があったんだ!
なんて私もつっこみたいんですが。

余談ですが、ディカプリオは沈まなくていいと思います。ハッピーエンド至上主義ですから。


荒野草途伸
かなり強引ですね。
1くさとし。


Natsu
タイタニックは私も見ましたが、ストーリーが間違ってると思いますよ。


歩人
なるほど。北川にも過去に何かあったとにおわせる内容。香里を捕らえたね(ニヤリ


言之米
北川は漢な展開か、道化な展開の二択で真っ二つだなw


ゆーえむ (採点:1)
祐一と名雪の主張は逆の方が納得できる感じがします。
名雪の方が博愛主義者で、祐一のほうがシビアなイメージがあるので。


ミダ
男の子ですね〜、北川君。


名無しさんだよもん
タイタニックか?タイタニックなのか?
あの映画については言いたい事が山ほどある。
30行ぐらい語っていいか?ダメか。そうか。
ところで北川が何かしたっけ?
伏線も何も無いので最後の意味が分かりにくかった。



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